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根っこまで丸ごと美味しいパクチーを(矢吹町)

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中通り

2017年3月30日

空前のパクチーブーム!!
パクチーを扱うレストランも増え、インスタント麺やお菓子、コンビニでもパクチーを使用したサラダなどブームはますます拡がりつつあります。
私も以前はパクチーが苦手でしたが、くせのある風味の虜になり、最近はパクチー料理を好んで食べています。

県内にも栽培している生産者がいると知り、矢吹町の芳賀誠司さんのパクチー畑を訪ねました。
ハウスの中に入ると強いパクチーの香りを感じましたが、栽培していると香りにも慣れ全く感じないそうです。
パクチーはタイやベトナム料理に使われ、暖かい地方での栽培に向いていると思っていたので、驚きました。
しかし、芳賀さんのお話によると、暑さに弱いのだとか。
パクチーはセリ科の1年草で移植に向かず、1度失敗されたこともあるそうです。
美容にも効果があると言われ、別名コリアンダー、香菜(シャンツァイ)とも呼ばれています。

芳賀さんは13年前、建設会社の営業マンから農家に転身。
お子様もいらっしゃったので、当時奥様は不安に思われたそうですが、今では夫婦で作業されているそうで、とても素敵だと思いました。
農家育ちのため、多少のノウハウは分かっていたものの、何を栽培するか悩んだそうです。当初はシイタケ栽培を行う予定でした。
しかし、設備投資など予算の問題があり、初めはほうれん草栽培から始めました。

その翌年、資金が掛からず誰も作ってないものを栽培してみようと思い、パクチーに目を付けました。
最近のブームで今では生産も追いつかないそうです。先見の明がおありだと感じました。
パクチー生産者は少なく、教えてもらえる人がいなかったので、試行錯誤を繰り返し栽培されています。今でもわからないことばかりだそうですが、「今まで苦労だと感じたことはないんですよ。」と明るく話されました。

夏場は露地、冬場はビニールハウスで栽培します。
最近では食べやすいよう風味を抑えたパクチーも出回っているそうですが、芳賀さんは香りやくせの強いパクチーの栽培にこだわっています。
根っこが欲しいという要望が多く、根っこ付きで出荷されています。
根っこはだしが取れるおいしい大切な部分なんだそう。
土づくりや肥料、水やりに細かく気を配り、減農薬で栽培されている芳賀さんのパクチーは大人気!
ほとんどが築地市場とレストランなどに出荷しています。
パクチーを頂いたのですが、今まで食べていたパクチーとは味も香りも違ったものでした。
とにかく香りが強くて、風味も豊かで甘味もあります。

私はパクチージェノベーゼを作り、パスタに絡め、追いパクチーたっぷりでいただきました。
オススメの食べ方を芳賀さんご夫婦に伺うと、天ぷら、玉子焼き、餃子。
根っこでだしをとって、スープやカレーにもいいそうです。

「夫婦仲良く無理のないよう、家庭も仕事も大切したい。」
とおっしゃる笑顔が素敵な温かい人柄の芳賀さん。
根っこ付きのパクチーを友人にお裾分けしたところ、とても喜ばれました。
以前購入したものには根っこがなく、自分の作りたかった料理が出来なかったのだそうです。

今回は根っこ入りドライカレーを作ってみました。家族にも大好評で、やはりパクチーの味も香りも今まで食べた物とは違いおいしかったと言っていました。
パクチー通が驚くような濃厚な香りのパクチーをこれからも楽しみにしています。


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